奈良民医連は第48期評議員会でアピールを採択

今後1年間の運動方針、来年の総会で決定する第三次長期計画(2022年から6年間)にむけた「論点提起」を決定しました。
また、以下の特別アピールを承認しています。

>>> 特別アピール >>>
コロナ禍の今、職員・家族、無差別平等の医療・介護を守り抜き多くのいのちを救いましょう!
いのちの平等のため、たたかいを強め、未来を切り開いていきましょう!                  
2021年6月20日
奈良民医連第48期評議員会

(1)「まず診る、援助する、何とかする」、アウトリーチやソーシャルワークの機能を強化し、いのちの相談所運動を進めましょう

 昨年6月の奈良民医連第48回定期総会から1年が経過しました。私たちは総会で、コロナ禍で、職員のいのちと健康を守り抜くこと、地域の中で受療権を守るため役割を果たす事、経営を守り抜くという方針を確認してきました。そして、感染対策を徹底し、地域の中でその役割を果たしてきました。自施設でのクラスター発生など経験したことのない様々な困難を、県連、地協、全日本民医連の仲間に支えられながら乗り越えてきました。「まず診る、援助する、何とかする」、アウトリーチやソーシャルワークの機能を強化し、いのちの相談所運動をすすめてきました。引き続き方針に団結し取り組みを進めます。とりわけ、第4波を経て、さらに県民の困難が広がっています。奈良民医連として、いのちの相談所運動をさらに強化していくことが必要です。

(2)医療と介護、社会保障の抜本的充実と平和な日本への転換点となる総選挙にむけ、とりくみをすすめましょう

 コロナ禍は、現在の社会の矛盾や弱点を照らしだしました。特に、医療や介護が国や県の政策によって大きく影響を受けること、いのちや人権を守るためには政治のあり方こそが問われることが、現場で体験的に可視化され、多くの職員の認識になりました。医療・介護崩壊が起こる中でも、菅政権は消費税による病床削減をすすめ、高齢者の医療費窓口負担を2倍にする法律を押し通しました。そして、国民にはさらなる自粛と我慢を強いながら、感染リスクを増大させる五輪だけは、何が何でも強行するというように、私たち医療・介護従事者、そして国民との矛盾を広げています。コロナ後の社会において、私たちは、いのちを粗末に扱い、医療、介護、いのちを効率ではかってきた社会には決して戻るわけにはいきません。高齢者の窓口負担2倍化実施は来年10月以降であり、病床削減推進を決めるのは自治体です。その前に、総選挙が必ず行われます。選挙という権利を行使し、社会の矛盾や弱点を私たちの手で転換させることができます。

(3)第二次長計の総仕上げに取組みながら、次の第三次長計をみんなの力でつくりあげましょう

 第48期の残り1年は、県連第二次長計最後の1年となります。今評議員会では、「第三次長計の論点提起」が行われましたが、みんなの力を結集し、第二次長計をさらに進化させ、奈良民医連第三次長計をつくりあげましょう。

(4)高い倫理観と変革の視点を養う職員育成を前進させ、後継者育成、世代交代を進めましょう

一人ひとりの職員が医療・介護の専門職として、民医連運動の担い手として、そして市民・主権者として成長することは、民医連運動の前進にとって不可欠の条件です。奈良民医連の職員構成も、入職10年未満が半数を占め、これまで奈良民医連をけん引してきた世代から、次の世代へ、どのように奈良民医連を継承していくかは最重要課題となっています。人権caféがスタートしています。「全日本民医連職員育成指針2021年度版(案)」の討議・意見集約もはじまります。すべての職員が民医連の医療介護とその理念に確信をもち、生き生きと活動する。そのような職員育成のために不断の努力を続けていきましょう。                                 

以上