はじめまして、奈良民医連です。
奈良民主医療機関連合会(略称:奈良民医連)は、奈良市の吉田病院を中心とする医療法人平和会、おかたに病院を中心とする医療法人岡谷会、大和高田市の土庫病院を中心とする特定医療法人健生会、奈良市の特別養護老人ホーム「こがねの里」の社会福祉法人秋篠茜会、薬局法人などの施設が加盟しています。現在、3病院・17診療所・2老人保健施設、1特別養護老人ホーム、7訪問看護ステーション・10保険薬局・3メディカルサービス法人他、ホームヘルプステーション、在宅介護支援センター、地域包括支援センター、デイサービスセンターなどで、常勤職員は、約1300人となっています。
1953年戦前の無産者診療所の運動の精神を受け継ぎ、全日本民医連の結成とともに奈良民医連も結成されました。50年を超える歴史の特徴は、患者の立場に立った親切でよい医療、基本的人権としての医療をめざして日常の医療活動やさまざまな運動を進めてきました。
結成の当時からすべての人々に無差別・平等の医療を追求してきました。また、社会保障のたたかいに積極的にとりくみ、朝日訴訟、小児マヒ撲滅、森永砒素ミルク問題解決、香芝低周波公害闘争、救命救急体制の確立など多くの成果を勝ち取ってきました。
今日、医療とともに福祉・介護も患者・地域住民とともにとりくみ、保健・医療・福祉のネットワークづくりと安心して住みつづけられるまちづくりをめざしています。
患者さまの立場に立って、寄り添って
私たちは、「いのちを守る」医療活動と同じくらい、社会保障充実の運動も大切に考えています。度重なる制度改正で医療費の自己負担が増えています。自覚症状がありながら我慢し続け、我慢しきれなくなってようやく受診したときにはすでに手の施しようがない“初診時ターミナル”の方や、年金だけでは払いきれないからと命綱ともいうべき「在宅酸素」の返上を願い出た方など、患者さんの悲痛な訴えは後を絶ちません。医療技術者としてこんなに切ないことはありません。だれもが「安心して患者になれる社会」をめざして社会保障制度の改善を求めています。
「いのちの平等」は私たちのモットーです
社会問題にもなっている差額ベッド代は、これまで一切徴収していません。それは、お金のあるなしで医療に差別を持ち込まない。何より患者様のいのちを優先して考える民医連網領の理念に由来しています。困難や苦労は伴いますが、民医連の原点にたったものとして私たちの誇りです。
友の会会員のみなさんとともに
奈良民医連では共同組織を健康友の会と呼び、多くの会員の方々がいます。“安心してかかることのできる医療機関が地域に欲しい”その願いが診療所や病院をつくる原動力となり、ときには厳しく、そしてあたたかく見守ってくれています。
住み慣れた地域で療養し、安心して住みつづけられるまちづくりをめざして職員とともに活動しています。
地域とともに歩む専門職の育成
病気や障がいをもつ人々の苦しみや生き方に共感し、学び成長する専門職の育成をすすめます。私たちは「いつでもどこでも誰もが」安心できる良い医療と福祉の実現をめざしています。そのために同じ思いを持つ医療従事者、地域の人々の共同の輪を広げたいと考えます。